短刀　白鞘入り　拵付き
Tanto, Shirasaya, Koshirae

【銘文】表 : 源義隆造(花押)　裏 : 明治三年八月日

【寸法】刃長 24.6cm(8寸1分1厘)、反り 0.2cm(6分6厘）、元幅 2.73cm、元重ね 0.56cm、目釘孔 1個、刀身重量 186.9g 、白鞘全長 39cm、拵全長 36.8cm

【時代】明治3年

【国】備前

【特徴】片切刃造、浅く反りがつく短刀姿。

生茎、鑢目筋違に化粧鑢、先栗尻、目釘孔一。

彫物は、表に梅樹、裏に二筋樋を彫る。

地鉄は、板目肌よく練れ、地沸つく。

刃文は、匂出来の直刃。

帽子は、丸く返る。

合口拵 : 秋草図一作金具、桐図目貫、鯨鬚巻柄、呑口式、鉄刀木鞘

【見どころ】よく練れた強い地鉄に匂出来の直刃刃文、彫物がよく映える短刀です。源義隆(弘化3年/1846 - 大正9年/1920)は、備前の刀工で、大吉といい、天竜子正隆の門人です。「備前岡山住逸見竹貫斎義隆彫同作」「備前岡山住竹貫斎義隆」「備州岡山住竹貫斎逸見源義隆」「竹貫義隆」などと銘を切ます。明治二、三、四ころの年紀作があります。維新後、竹木を細工し、彫金や書画をよくしたと伝えられます。銘鑑に「義隆を知る古老はその奇行を語り、また人間義隆の賞讃を惜しまない」とあります。現在の岡山市駅前町天満屋の地に住していたそうです。

【状態】良好です。

【付属品】一重ハバキ、白鞘、白鞘袋、拵(小柄・笄のみ欠)、拵袋、登録証(大阪 73604号 昭和四九年参月拾九日交付)