脇差　白鞘入り
Wakizashi, Shirasaya

【銘文】表 : 豊州高田住藤原行長

【寸法】刃長 51.8cm(1尺7寸0分9厘)、反り 0.7cm(2分3厘）、元幅 2.89cm、元重ね 0.50cm、先幅 2.20cm、先重ね 0.46cm、目釘孔 1個、刀身重量 484.5g 、白鞘全長 73cm

【時代】江戸時代前期

【国】豊後

【特徴】鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常、元先やや幅差つき、浅く反りがつき、中切先となる姿。

生茎、鑢目切り、先刃上がり栗尻、目釘孔一。

地鉄は、板目肌よく練れ、杢目や流れ肌交じり、地沸つき、地景こまかに入る。

刃文は、匂出来中直刃。

帽子は、直ぐに小丸に返り、先わずかに掃き掛ける。

【見どころ】豊州行長は、首藤平吉といい、江戸時代前期、寛文頃作刀した、豊後高田派の刀工です。「豊後高田住藤原行長」「藤原行長」「豊州高田住藤原行長」「豊州高田住大和守藤原行長」などと銘を切ります。年紀銘には、寛文五の作があります。本作は、寛文新刀の体配で、よく練れたきれいな地鉄が楽しめる一振りで、直刃がよく映えています。

【状態】鎬地にわずかに薄錆がありますが、そのほかは概ね良好です。

【付属品】ハバキ、白鞘、白鞘袋、登録証(大分県13213号 昭和37年8月9日交付)、保存刀剣鑑定書(日本美術刀剣保存協会令和3年5月24日発行)

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