脇差 白鞘入り Wakizashi, Shirasaya |
東山美平
Higashiyama Yoshihira |
【銘文】(切付銘) 表 : 東山住美平 裏 : 寛政二年六月日城太郎光雄上之 |
【寸法】刃長 60.2cm(1尺9寸8分6厘)、反り1.3cm(4分2厘)、元幅 2.90cm、元重ね 0.66cm、先幅 1.97cm、先重ね 0.41cm、目釘孔 1個、刀身重量 572.0g 、白鞘全長 87.5cm
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【時代】江戸時代前期 |
【国】山城 |
【特徴】鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常、やや先反りつき、中切先、フクラ枯れる姿。 茎は、磨上、先切り、鑢目切り、目釘孔一。 彫り物は、表裏に三筋樋を掻き流す。 地鉄は、板目肌よくつみ、流れごころを交え、地沸こまやかにつく。 刃文は、直ぐの焼きだし風を残し、互の目乱れに逆がかる大互の目や小互の目を交え、足・葉入り、匂深く沸よくつき、荒沸をところどころ交えてむら立ち、玉の飛焼き入り、砂流しかかる。 帽子は、焼き深く、やや乱れて小丸、先掃きかけて長く返る。 【見どころ】東山美平は、梅忠伝三郎といい、埋忠一門の刀工と考えられています。寛文・延宝の年紀作があり、晩年には大江慶隆と銘し、東山宗雪・大江孝満とも刻銘したと伝えられます。本作の銘は、東山美平本人によるものではなく、後年、年紀にある寛政二年六月日に、城太郎光雄が磨上げたことを記した切付銘となっています。この銘字の隷書体は、東山美平の現存作の銘に似通った感覚を有しつつ美平の右上がりの癖を抜いた穏やかな風があり、城太郎光雄は縁故の刀工とも考えられます。 美平の特色は逆がかる大互の目刃で、古来本阿弥家では、これを片矢筈乱れと称しました。東山美平の現存作は少なく、中でも刀は極めて少なく珍重されます。本作は2尺にわずかに足らず現在の種別としては脇差に分類されますが、刀を磨上げた作品で、直ぐの焼き出し風や、帽子の焼き深く返りが長い所などにも、手くせが現れています。表裏の三筋樋も珍しく、美平の作風や系譜を明らかにする上で注目に値する資料といえます。 【状態】樋の中にわずかに小錆があり、はばき下に若干擦れがあります。 |
【付属品】素銅地金着一重岩石ハバキ、白鞘、白鞘袋、登録証(宮崎県12057号 昭和四拾弐年弐月弐拾五日交付)、保存刀剣鑑定書( 日本美術刀剣保存協会H29.2.2発行)
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【商品番号】A030221【価格】1,450,000円(消費税、国内送料込み) |
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