刀　白鞘入り
Katana, Shirasaya

【銘文】表 : 以南蛮鉄筑後守藤原包則　

【寸法】刃長 73.1cm(2尺3寸1分2厘)、反り 1.0cm(3分3厘）、元幅 3.13cm、元重ね 0.73cm、先幅 2.28cm、先重ね 0.51cm、目釘孔 2個、刀身重量 845g 、白鞘全長 100cm

【時代】江戸時代前期　寛文頃

【国】越前

【特徴】鎬造、庵棟、身幅広め、元先にやや幅差つき、反り浅くつき、中切先延びる姿。

彫物は、表に梵字と地蔵菩薩、裏に梵字と三鈷柄剣を彫る。

生茎、鑢目横切り筋違い、先入山形、目釘孔二、一寸ほど区を送る。

地鉄は、板目肌よく練れ、地沸つき、地景入る。

刃文は、表は直刃調浅く湾れ小互の目交じり、裏は互の目乱れ丁子や足・葉を交え、表裏ともによく沸つく。

帽子は、直ぐに小丸、先掃き掛ける。

【見どころ】筑後守包則は、江戸時代前期の越前下坂派の刀工です。本作は、反りの浅い寛文新刀の姿、地沸つく板目肌よく練れ、沸出来刃文の表は小互の目主体の穏やかな直刃調、裏は匂口締まり冴えた谷深い大模様の乱れ刃となっています。表裏異なる刃文構成は、かつて細川藤孝が所持し徳川家康に献上され、関ヶ原合戦で家康が使用したと伝わる「児手柏包永」を彷彿とさせます。梵字と地蔵菩薩、三鈷柄剣の見事な刀身彫刻が施されており、刀工とは別の記内系の専門彫師が担当したと鑑せられます。『新刀大鑑　巻之一』(73頁)所載品です。

【状態】良好です。

【付属品】銀二重ハバキ、白鞘(裏鳩目欠)、白鞘袋、登録証(兵庫県50711号 昭和42年4月6日交付)、特別保存刀剣鑑定書(日本美術刀剣保存協会 令和7年5月28日発行)

【商品番号】A031025　【価格】1,200,000円(消費税、国内送料込み)