刀　白鞘入り
Katana, Shirasaya

【銘文】表 : 瑞泉堀井俊秀 (花押)　裏 : 冨岡清行所持　昭和十二 丁丑二月吉日

【寸法】刃長 67cm(2尺2寸1分1厘)、反り 1.7cm(5分6厘）、元幅 3.10cm、元重ね 0.67cm、先幅 2.04cm、先重ね 0.45cm、目釘孔 1個、刀身重量 687g 、白鞘全長 96cm

【時代】昭和12年 (1937)

【都道府県】北海道

【特徴】鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常、元先やや幅差つき、反り頃合いにつき、中切先となる姿。

生茎、鑢目大筋違に化粧鑢、先栗尻、目釘孔一。

地鉄は、板目肌よく練れ、地沸つく。

刃文は、互の目に、丁子や尖りごころの刃交じり、ところどころ逆がかり、足よく入る。

帽子は、乱れ込み、先尖りごころに返る。

【見どころ】堀井俊秀は、「堀井俊秀」「瑞泉堀井俊秀」「俊秀作」「室蘭住堀井俊秀」「俊秀謹作」等と銘を切ります。明治19年近江生まれ、のち室蘭に住し、大慶直胤と月山貞吉に師事した堀井家二代目の堀井胤明の門人となります。明治38年より兼明と銘し、同44年に胤明の養子となります。大正2年より秀明と銘し、昭和8年12月、秀明から俊秀に改名しました。日本製鋼所室蘭製作所に付属する瑞泉鍛刀所で作刀し、多くの弟子を育成しました。聖代刀匠位列では、最高位・神品の列・最上大業物 取締役格筆頭に叙せられています。昭和18年、58歳で没しました。年紀は、明治卅八・四十・四十一、大正二・八・九・十一・十五、昭和二・三・四・六・七・八・九・十・十一・十二・十三・十四・十五・十六・十七などの作があります。本作は反り頃合いについて体配良く、鍛え肌よく練れ、互の目に丁子や尖りごころの刃が交じる乱れ刃となる、俊秀が得意とした作風の注文打ちです。

【状態】良好です。

【付属品】素銅地金着一重ハバキ、白鞘、白鞘袋、登録証(三重県55168号 令和04年07月21日交付)、保存刀剣鑑定書(日本美術刀剣保存協会 令和5年3月10日発行)