刀　白鞘入り
Katana, Shirasaya

【銘文】無銘

【寸法】刃長 73.8cm(2尺4寸3分5厘)、反り 1.80cm(5分9厘）、元幅 2.87cm、元重ね 0.63cm、先幅 1.84cm、先重ね 0.40cm、目釘孔 2個、刀身重量 764.5g 、白鞘全長 102cm

【時代】鎌倉時代末期から南北朝時代

【国】越中

【特徴】鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常、元先幅差つき、反りやや深く、中切先となる姿。

大磨上、鑢目浅い勝手下がり、先切り、目釘孔二。

地鉄は、板目に杢・流れ肌交じり、肌立ち、地沸つき、地景入る。

刃文は、湾れに小互の目や小乱れ刃を交え、小沸つき、金筋・砂流しかかり、湯走り入る。

帽子は、直ぐに焼き詰め状、あるいは掃き掛けとなる。

【見どころ】宇多派は、鎌倉時代末期の古入道国光を祖とし、南北朝時代に国房・国宗・国次らが活躍し、室町時代末期まで栄えました。中でも、南北朝時代を降らない作品を「古宇多」と汎称しています。大和国宇陀郡から移り住んだため、大和気質がうかがえ、さらに則重や江など越中の先達刀工たちの影響によるものか相州伝を加味した作風も見られます。本作は、板目に杢や流れ肌が交じる鍛え肌で、地沸厚くつき地景入り、加えてかな色やや黒みを帯び、肌目が粕立つような北国ものの特徴も見られます。刃中も働きが多く、よく沸付いた乱れ刃となっています。大磨上で二尺四寸を超える長さがあります。

【状態】横手筋下から切先にかけて、刃が駆け出すところがあります。そのほかは良好です。

【付属品】素銅地一重ハバキ、白鞘、白鞘袋、登録証(東京都199002号 昭和五拾壱年五月弍拾七日交付)、特別保存刀剣鑑定書(日本美術刀剣保存協会 令和4年12月14日発行)

【商品番号】A100823　【価格】1,000,000円(消費税、国内送料込み)