刀　白鞘入り
Katana, Shirasaya

【銘文】無銘

【寸法】刃長 71.4cm(2尺3寸5分6厘)、反り 2.8cm(9分2厘）、元幅 2.80cm、元重ね 0.48cm、先幅 1.82cm、先重ね 0.35cm、目釘孔 2個、刀身重量 611g 、白鞘全長 102cm

【時代】鎌倉時代後期

【国】大和

【特徴】鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常、鎬筋高く、元先の幅差つき、腰反り深く、先へも反り加わり、中切先となる姿。

　茎は磨上、 鑢目は切り、先切り、目釘孔二。

　地鉄は、板目肌、杢目や流れ肌交じり、地沸厚くつき、地景入り、地斑状の肌を交える。

　刃文は、直刃に、小乱れや小互の目を交え、匂深く、小沸つき、金筋・砂流しかかり、刃縁ほつれ、喰違い刃を交える。

　帽子は、掃き掛けて火焔風となる。

【見どころ】奈良の若草山の西山麓に、千手観音をまつる千手堂があり、この近辺に在住していた刀工群を千手院派と伝えられています。大和五派の中でも、千手院はもっとも古く、平安時代後期に遡ると古伝書は伝えています。本作は、腰反り深い体配や、板目が流れて杢目交じり地沸厚くつき地景入る地鉄、直刃に小互の目や小乱れを交えて小沸厚くつき、金筋・砂流し、ほつれ、喰違い刃が交じる刃文など、大和千手院派の古様な出来口を示しています。表の刃寄りの流れ柾は顕著で、地刃の冴えた一振りです。

【状態】古研ぎですが、現状で保存と鑑賞にはさしつかえなく、概ね良好です。

【付属品】二重ハバキ、白鞘、白鞘袋、登録証(宮崎県6528号 昭和33年12月8日交付)、特別保存刀剣鑑定書(日本美術刀剣保存協会 令和2年11月9日発行)

【商品番号】A120621【価格】880,000円(消費税、国内送料込み)