刀 白鞘入り Katana, Shirasaya |
長船祐定
Osafune Sukesada |
【銘文】表 : 備前國長船住祐定 |
【寸法】刃長 67.8cm(2尺2寸3分7厘)、反り 2.0cm(6分6厘)、元幅 3.23cm、元重ね 0.87cm、先幅 2.11cm、先重ね 0.50cm、目釘孔 1個、刀身重量 914g 、白鞘全長 95.5cm |
【時代】江戸時代後期 天明(1781-1789)頃 |
【国】備前 |
【特徴】鎬造、庵棟、身幅尋常、重ね厚め、鎬筋やや高く、元先に幅差つき、反り高く、中切先延びる姿。 生茎、鑢目切り、先栗尻、目釘孔一。 地鉄は、板目肌よく練れ、地沸つき地景入る。 刃文は、直刃調、互の目や湾れを交え、沸よくつき、細かな砂流しかかる。 帽子は、浅く湾れて、小丸、やや深く返る。 【見どころ】祐定は末備前の代表的刀工として、前後して数十名あることが知られています。中でも、古刀期には永正(1504〜)頃の与三左衛門・彦兵衛・次郎四郎・彦左衛門・源兵衛、天文(1532〜)頃の次郎九郎・神三郎・中川七郎衛門・重兵衛・福岡八郎、永禄(1558〜)頃の源五兵衛・又兵衛、天正(1573〜)頃の新十郎・藤四郎・中川七郎右衛門・高木七兵衛など、入念作に俗名を銘文にきっており、系統も複数あったと考えられます。新刀期に入ると、承応(1652〜)頃の源左衛門・宗左衛門・七兵衛らに続き、寛文(1661〜)頃、上野大掾祐定と与三左衛門(世にいう永正九代)が出て、ともに新刀祐定の双璧とされています。 本刀は天明(1781〜)頃の備前国長船住祐定と鑑定されています。銘鑑では、本祐定と見られる天明二(1782)年の年紀作のある「備前国長船住祐定」について作品は稀少とし、「備前国長船住横山祐定」「備前国長船住横山藤原祐定」などとも銘を切ることから横山氏であることがわかります。天明年間といえば、冷害による全国的な大飢饉や浅間山の噴火、金印の発見、打ちこわし、大火や洪水など世情は混迷のさなかにあった時代です。 本刀工に続く祐定として、薩摩国奥元平に入門して祐平と改名することになる横山(覚治)祐定があり、その長男祐盛が祐定家の養子となり、祐平の次男がやがて友成五十六代孫と称した加賀介祐永へと展開します。 本作は、浅い湾れや小互の目を交え、中程から物打ちにかけて焼き幅を広げゆったりと変化する穏やかな直刃調の刃文を焼いています。鍛え肌もよく練れて緩みや荒れたところがなく、中切先が延びてがっしりとした手持ちの重量感のある一振りです。 【状態】良好です。 |
【付属品】素銅地金着一重ハバキ、白鞘、白鞘袋、登録証(福岡県 三七四九三号 昭和参拾六年壱月拾八日交付)、特別保存刀剣鑑定書(日本美術刀剣保存協会 平成29年2月2日発行)
|
【商品番号】A151223 【価格】1,100,000円(消費税、国内送料込み) |
Copyright © 2009-2023 Touken komachi All rights reserved.
|